よみ しがいかちょうせいくいき
関連しそうな用語たち:区域区分 市街化区域 |
ざっくりいうと、、、
市街化調整区域とは
都市計画法のなかで定められる区域のひとつで
ここは市街化させたくない!ここは市街化はさせないでおこう!
という区域のことです。
詳しく説明すると、、、
前提知識から説明します。
まず都市計画というのは、「都市づくりの計画」と「その計画を実現するためのルールや規制」のことをいいます。
なぜ「都市づくりの計画」や「ルール・規制」が必要か?
というと、みんなの自由気まま・好き勝手に、街・建物がつくられてしまうと、まとまりのない不便な街になるから、です。
都市計画は都市計画法という法律に基づいて、国・都道府県・市町村が決めます。ちなみに、都市計画法というのは、都市計画を決めるための手順やルールをまとめたガイドブックのようなものです。
この都市計画法ではまず、都市計画を決めるにあたって『日本をふたつに分けて!』という指示を出しています。
どうふたつに分けるのか?というと
●ここは人が集まりそうだから都市づくりの計画とルール(=都市計画)をちゃんと決めていこうね~~という場所
と
●ここは人が集まりそうもないし、わざわざ都市計画を定める必要もないでしょ~
という場所のふたつです。
前者の「ここは人が集まりそうだから都市づくりの計画とルール(=都市計画)をちゃんと決めていこうね~~」という場所 を都市計画区域といいます。”都市計画“を定める”区域“だから”都市計画区域“といいます。名前の通りですね。
そして更に都市計画法は『都市計画区域をもうふたつに分けてもいいよ~』という指示・手順を示しています。この都市計画区域をふたつに分けるうちのひとつが市街化調整区域です。
市街化調整区域は 都市計画法のなかで次のように定義されています。
市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域とする。
都市計画法 第7条第2項(区域区分)
簡単にいうと、、、
市街化調整区域とは「ここは市街化させたくない!市街化はさせないでおこう!」
という区域です。
そもそも都市計画区域は『人が集まってきそうだな~。街が出来そうだな~。』と思われる場所に指定されます。ただし、都市計画区域とはいえど、その区域内のすべてを積極的に都市・街にする必要があるかというと日本はそこまで人口も多くありません(実際にいま、地方のさまざまな地域で過疎化に悩まされていますよね)。逆に、その地に住まう人達によって、自由気まま・都合の良いように街・都市があちこち・バラバラに作られてしまうと、結果、日本全体で非効率な市街化・街づくりが進み、みんなの生活が不便になってしまいます。
そこで都市計画法では、都市計画区域の中にも
●ここは市街化を促進する場所
●(都市計画区域なんだけど)ここは市街化を抑制する場所
という形で、メリハリをつけた街づくりをができるような仕組みを整えています。
それが市街化区域と市街化調整区域です。
都市計画区域は、「都市」づくりの「計画」や「ルール」を定める区域ですが、そのすべてが「積極的に街づくり・市街化を進めよう!!」としているのではない、ということがポイントです。
ちなみに「調整」という言葉は「ととのえること」「つりあいのとれた状態にすること」という意味で使われる言葉です。市街化調整区域という用語において、調整というキーワードは「市街化を”抑制するように“ととのえる」「市街化を”おさえて止める“ように調整する」というニュアンスだと考えてください。