宅建士の年収を知りたい方へ。
「宅建士の給料ってどれくらい?」
「宅建に合格すれば年収があがるの?」
日本では宅建士に限った年収統計データがありませんが、宅建士が最も活躍する「不動産仲介・取引業」の年収から、その傾向や伸びしろを図ることができます。
本記事では宅建士の年収について、業界歴10年の現役宅建士が解説します。
宅建士の年収はどれくらい?
宅建士の平均年収は611万円です。
不動産取引業の仕事は数ある仕事の中でも、労働生産性がとても高いです。
これはつまり宅建士の仕事が「他の仕事よりも、年収の伸びしろが高い仕事である」ということです。
宅建合格後の年収について、考えていきます。
宅建士の平均給与額・ボーナスは?
令和元年賃金構造基本統計調査によると、不動産取引業(宅建士)の平均給与・ボーナスは以下の通りです。
全業界平均の給与やボーナスよりも約1.2倍~の収入になっています。
不動産取引業 | 全業界 | 対:全業界比 | |
---|---|---|---|
給与平均(月額) | 39万円 | 33万円 | 1.18 |
ボーナス平均(年額) | 139万円 | 95万円 | 1.46 |
年収 | 611万円 | 500万円 | 1.22 |
女性宅建士の年収は?
宅建合格後の活躍の場は、女性にもあります。女性宅建士についての年収も調査してみました。
女性宅建士の年収は420万円。全業界平均(女性)と比べて約1.1倍~の収入になっています。
宅建士の仕事は営業だけではなく事務的な仕事も伴います。その点、仕事内容にはこまごましたモノも少なく無いです。よって、きめ細やかな仕事ができる女性は、男性よりも宅建の仕事に向いているかもしれません。
時間の制約がある女性でも、宅建事務などの仕事で活躍できる場は十分にあるのです。
(女性)不動産取引業 | (女性)全業界 | 対:全業界比 | |
---|---|---|---|
給与平均(月額) | 29万円 | 26万円 | 1.11 |
ボーナス平均(年額) | 72万円 | 65万円 | 1.10 |
年収 | 420万円 | 377万円 | 1.11 |
熟練度・勤続年数で宅建士の年収はどうなる?
不動産取引業(宅建士)と全業界の平均年収の比較です。
全業界平均と比較して1.2~1.5倍の年収をもらっていることが分かります。
勤続年数 | 不動産取引業平均 (年収) | 全業界平均 (年収) | 対:全業界 |
---|---|---|---|
1~2年 | 419万円 | 344万円 | 1.21 |
3~4年 | 504万円 | 376万円 | 1.34 |
5~9年 | 567万円 | 409万円 | 1.40 |
10~14年 | 736万円 | 476万円 | 1.54 |
15~19年 | 723万円 | 525万円 | 1.37 |
20~24年 | 817万円 | 595万円 | 1.37 |
25~29年 | 939万円 | 685万円 | 1.37 |
30年以上 | 898万円 | 672万円 | 1.33 |
宅建士の年収の伸びしろは?
下記は不動産取引業(宅建士)と全業界の年収分布の比較表です。
全業界の年収分布のピークは300~400万円なのに対し、宅建士の年収分布のピークは400~500万円となっていることが分かります。
また、全業界と比較しても、高額年収の分布割合が高いのが特徴です。
全業界の年収800万円以上は全体の5%でしかありませんが、
宅建士では全体の15%以上が年収800万円以上というデータになってます。
宅建は年収の伸びしろが期待できる資格ということです。
年収1000万円以上も夢ではありません。
年収 | 分布 | 分布 |
---|---|---|
0~300万 | 2% | 12% |
300~400万 | 17% | 35% |
400~500万 | 30% | 24% |
500~600万 | 19% | 14% |
600~700万 | 10% | 5% |
700~800万 | 8% | 3% |
800~900万 | 6% | 2% |
900~1000万 | 5% | 2% |
1000万~ | 6% | 1% |
宅建士の年収が”伸びしろ”が広い理由
宅建士の年収が伸びしろがある理由は、他の業界に比べ、不動産業全体の労働生産性が高いからです。
労働生産性が高いということは、より少ない労働力(input)でより多くの成果・利益(output)を生み出すことができる仕事、ということになります。
労働で生み出した利益の余剰分が給与に反映されますので、労働生産性が高ければ、給与が上がる可能性も高くなるという訳です。