宅建学習の順番を知りたい方へ。
「どの科目から勉強を始めればいいの?」
「勉強する順番でなにか変わるの?」
本記事では宅建学習の順番について解説します。
宅建はどの科目から勉強したらいいの?
宅建は好きな順番から勉強してください。
宅建科目の勉強の順序に”○○でなくてはならない”という決まりはありません。
また“試験的に○○の方が有利”というのもありません。
しいて言えば、”大事なのは継続することなので、飽きない順番(=好きな順番・興味がある順番・やりやすい順番)”から勉強してください。
「宅建学習は権利関係から」が多い2つの理由
宅建の試験範囲の科目分けは
「権利関係」「宅建業法」「その他法令制限・税法」
というのが一般的です。
市販の宅建テキストで、それぞれの科目がどのような順番で掲載されているかを調べてみました。
すると、
”権利関係→宅建業法→その他法令制限・税法”という順番が約7割
”宅建業法→権利関係→その他法令制限・税法”という順番が約3割
という結果になりました。
権利関係がいちばん初めであることが多いのには2つの理由があります。
ひとつめは「宅建試験の出題の順序が権利関係がいちばん初めだから」という理由です。
宅建試験の出題順序は例年
”権利関係→宅建業法→その他法令制限・税法”
という順番になっています。
これに倣って、学習の順番もそれに合わせているという事が考えられます。
もうひとつの理由は「法律の関係性を考えると、基礎・土台となるのが権利関係(民法)だから」という理由です。
不動産取引の領域では、民法の規定が原則として適用され、それを補うように宅建業法やその他の法令が制定されているという法律構造になっています。
そもそも民法とは、日常生活で起こる市民間の契約・取引などについて基本ルールを定めた法律です。
もちろん不動産取引という場面でも、大原則として民法のルールが適用されます。しかし、不動産取引という特殊な場面では、民法の規定だけでは不足が生じる場面があります。
そこで定められるのが、借地借家法や宅建業法やその他の法令制限です。
民法では補えていない限定的な場面に関してルールを規定しています。
よって、このような法律構造に従うと、適用される法律の基礎・土台となっている権利関係(民法)から学ぶ方が、より順当な学び方と言えます。
基本から学んで次に応用を学ぶ・・・みたいなイメージです。
結論「好きな分野から」「興味のある分野」からやっていい
法律構造にならうと”権利関係から学ぶのが順当”という話をしました。
しかし実際には”宅建業法”や”その他法令の制限”の勉強において、民法の知識との関連性が発生するのは、ほんの一部です。
よって「民法を勉強しないと、宅建業法やその他の法律をまったく理解できないのか?」というと”全然そんなことありません”という答えになります。
試験攻略という観点から考えても、最終的に学ぶべき量は変わりませんので、はじめやるか後にやるか、の違いだけです。
むしろ、宅建の学習範囲はとても広いので”飽きないように勉強を続ける”という観点で選ぶ方がより大切かもしれません。
よって結論は”好きな分野・興味のある分野”からやっていく、これが一番です。
人は好きなことでないと続けられません。
おおくの受験生が、宅建の勉強を始めたはいいものの、継続することが出来ずに勉強を挫折しています。
ひとつの分野を極めることが出来れば、宅建のおもしろさにも気付き、他の科目勉強にも意欲が湧いてくるはずです。
宅建試験の各科目の特徴をまとめてみた
宅建試験における3科目の特徴をまとめました。
民法
不動産取引に限らず、日常にも当てはまる話題・テーマを学びます。でも、まわりくどい言いかたや難しい言葉遣いをしてくるので、もっと簡単な日本語で話せよ!と突っ込みたくなる分野です。
大学で法律関係の勉強をしていた方、法律関係の他の資格を持っている方等、法律に馴染みがある方は民法からやるのがおススメです。
宅建業法
宅建業法では、宅建業者が実際に開業し業務を行う際の規定・ルールを学びます。
あなたが既に不動産業に勤務している、もしくは不動産に興味があるなら、なじみ深い話題やテーマがあり、勉強し易いです。一方で、そもそもあなたが不動産・不動産業に興味が無ければ、マニアックな話過ぎて念仏に聴こえるかも。
不動産会社や建築関係・金融関係で不動産に関わる仕事をしている方であれば、身の回りに宅建業法に関連することが沢山溢れているはず。勉強もしやすいはずです。
その他法令の制限
建築や税金が好きなら、楽しく学習することが出来るかもしれません。この分野はテーマがいくつもの法令分野にまたがり、浅く広く学習をしていくので、話の内容がコロコロと変わるのが、ウィークポイントです。
ちなみに不動産や建築にも関係ないし、法律の知識も特にない。という方。
好き嫌いは人それぞれです。おもしろそうだな、と思う分野から入ってみてください。