よみ しょゆうけんのりゅうほ
関連しそうな宅建用語たち:所有権 |
「所有権の留保」をざっくり言うと、、、
所有権の留保とは
物の売り買いをする時に、買主が代金を全て払い終えるまでは、商品の所有権を買主に渡さず売主に留めておくこと
です。
「所有権の留保」を詳しく説明すると、、、
前提知識から順を追って説明します。
まず所有権とは、物を所有する権利のことで、具体的にはその物を使う・使って利益や利便を受ける・捨てる・処分する 等々、その物を自由にできる権利です。
一方で、留保とは『手元にとどめておくこと』『保留』という意味で使われます。
“所有権の留保”とは、物の売り買いをする際に、買主が代金を全て支払うまでは、商品の所有権を買主に渡さず売主に留めておくことをいいます。
『てか、代金を払っていないんだから、所有権を買主に移転しないのは当たり前じゃん!』
と思われるかもしれませんが、
実は世の中で行われる買い物には、所有権を完全に移転していないうちに、買主に商品だけ先に引き渡してしまうケースがよくあります。
一番身近な例でいうと、クレジットカードの分割払いによる買い物です。クレジットカードの分割払いを利用すると、商品はすぐに購入者の手元に引渡しされますが、実は代金をすべて払い切るまでは、購入者に所有権は無いのです。
実際にクレジットカードの利用規約のほとんどには、
“会員は、カードで購入した商品の所有権が、その支払が完了するまでカード会社に留保されることを認めるものとします。”
みたいな規約が定められています。
その他の身近な例では、割賦販売があります。割賦販売とは、商品の代金を分割支払いで販売する方法のことです。この割賦販売は、車を購入する際に使われることがあります。
この割賦販売では、すべての代金を払い終える前に、商品を買主に引渡してしまいますが、買主がすべての代金を支払ってくれるか分かりませんので、所有権だけは売主に留めておきます。
このクレジットカードの分割払いや割賦販売のように
『物の売り買いをする際に、買主が代金をすべて払い終えるまでは、商品の所有権を買主に渡さず売主に留めておくこと』
を所有権の留保といいます。