準工業地域

よみ じゅんこうぎょうちいき


要するに、、、

都市計画のひとつだよ
用途地域のひとつでもある
工業のための地域ではあるんだけど、余すところなく工業地!!という訳ではなく、周りの環境にも配慮する必要がある地域なので、実は住宅や店舗・事務所も建てられる地域だよ

関連しそうな用語たち:都市計画 都市計画法 地域地区 用途地域

ざっくり言うと、、、

商業地域とは

都市計画のひとつで、

工業地のための地域ではあるんだけど、余すところなく工業地!!という訳ではなく、多少は周りの環境にも配慮する必要がある地域なので、実は住宅や店舗・事務所も建てられる地域

です。

詳しく説明すると、、、

準工業地域とは、都市計画法で定められる都市計画のひとつです。

細かい分類でいうと、都市計画法で定められる都市計画のなかでも、“地域地区”のひとつである“用途地域”に分類される都市計画です。

それでは、前提知識から順を追って説明します。

まず都市計画というのは、「都市づくりの計画」と「その計画を実現するためのルール・規制」のことです。 なぜ「都市づくりの計画」や「ルール・規制」が必要か?というと、“みんなの自由気まま・好き勝手に街・建物がつくられちゃうと、まとまりがない都市になり、結果、みんなが住みづらくなって困るからです。

ちなみに都市計画は、都市計画法という法律に基づいて、都道府県・市町村が決めます。そして、そこに住む人はもちろん、土地を利用する人、建物を建てようとする人は、この都市計画(=ルール)に従わないとだめ!という決まり(法律)になってます。

そして、都市計画法によって決められる都市計画には、たくさんの種類がありますが、そのひとつに、“地域地区”と呼ばれる都市計画があります。

地域地区とはここは住宅地にしたいな~。こっちは商店街にしたいな~。というように、街の将来像や利用目的にしたがって各地域を区分・分類し、その区分・分類された地域ごとに、土地利用のルールや建築のルールを細かく決めていく」そんな都市計画(=ルール・規制)です。

さらに地域地区は全部で21種類あり、そのなかのひとつに、“用途地域”と呼ばれる都市計画があります。

用途地域とは、その言葉のとおり、土地の使いみち(=用途)ごとに分類・区分され、土地の使いみち(=用途)に関する規制・ルールが決められている都市計画です 。

用途地域は全部で12種類あり、今回のテーマである準工業地域はこの用途地域のひとつです。

では準工業地域どのような使いみちで分類・区分」され、どのような規制・ルールが設けられているか」というと・・・

まず、準工業●●地域というぐらいなので「工業地のための地域なんだな~」と思ってOKです。ただし、「工業」の前に「」というキーワードが付いていることに注目してください。

「準」という漢字には「正式なものに次ぐ」「それに近いもの」「それに近い取り扱いのもの」という意味で使われます。よって、工業地域は 「工業地のための地域ではあるんだけど、余すところなく工業地!!という訳ではなく、多少は周りの環境にも配慮する必要がある地域」ということなります。かくして、工場・倉庫はもちろん、普通の住宅・マンション、そして店舗や事務所など、実際にはなんでも建てられるような場所です。

用途地域は下のイラストのように、
第~~低層住居専用地域 >>> 第~~中高層住居専用地域 >>>第~~住居地域 >>> 準住居地域 >>> 近隣商業地域 >>>という順で規制がゆる~くなっていきます。ごらんのとおり、準工業地域は商業地域とならんで、12種類ある用途地域の中でもとくに制限・ルールが緩い用途地域(=使いみちがたくさん選べる地域)です。

クリックすると大きくして見れるよ

都市計画法において、準工業地域は次のような説明をされています。

準工業地域は、主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するため定める地域とする。

都市計画法 第9条 より

わかりにくい説明ですが、これをざっくり訳すと、

「準工業地域は、工業の中でも、環境を悪化させる心配のない工業にとって使い勝手が良くなるようにルール・規制を設けていく地域だよ~」

ということです。

実際に準工業地域の街並みはこんな感じです。街並みの様子を感じてみてください。
※下記ストリートビューは「東京都大田区糀谷付近」ですが、当該場所について特定の意図・意味はありません。

大田区は東京湾に面して工業地帯が広まっており、その一部に準工業地域もあります。ご覧の通り、倉庫・作業所はもちろん、店舗・事務所、住宅・マンションも点在しており、なんでもOK~みたいな地域です。

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